シスコのAironetのIOS(ファームウェア)をネットワーク経由でアップデート中に電源が切れてしまい、無線アクセスポイントが正常に起動しくなってしまいました。
「ap:」とCLI画面に表示される主要なコマンドが使えない「ap:モード」の状態です。
このような場合にIOSを更新し復旧させる手順をご案内します。
ほぼ自分向けの備忘録です。
Aironet |ap: モードからの復旧手順
コンソールケーブルで直接繋いだところ、「ap:」と表示される状態からの復旧手順です。
先に復旧に必要な情報をまとめておきます。
1.TFTPサーバとIOSを用意する
Aironetの無線アクセスポイントと同じネットワーク上にTFTPサーバを用意し、
更新するIOSファイルを配置します。
2.Aironetにコンソールケーブルで接続しコマンドを実行します
以下のコマンドを実行します。
ap:set IP_ADDR 192.168.1.100
ap:set NETMAS 255.255.255.0
ap:set DEFAULT_ROUTER 192.168.1.254
ap:tftp_init
ap:flash_init
ap:ether_init
ap:tar -xtract tftp://192.168.1.10/ap3g2-k9w7-tar.153-3.JPJ3a.tar flash:
少しコマンドの内容を補足します。
前半部分は無線アクセスポイントのネットワーク設定です。
ap:set IP_ADDR <IPアドレス>
ap:set NETMAS <サブネットマスク>
ap:set DEFAULT_ROUTER <ゲートウェイアドレス>
次にイニシャライズ行います。
ap:tftp_init
ap:flash_init
ap:ether_init
最後にTFTPサーバからflashメモリにIOSをダウンロードします。
ap:tar -xtract tftp://<tftpサーバIPアドレス/フォルダパス>/<IOSファイル名> flash:
IOSのダウンロードが完了したらbootすれば、新しいIOSで起動してきます。
ap: boot
補足|flashの空き領域が不足している場合
新しいIOSを保存する領域が不足している場合は、flashを初期化してください。
ap: dir flash:
ap: format flash:
これを実行してからIOSのダウンロードを行ってください。
機会は少ないですが、IOSが破損してしまった場合などに年1〜2回ほど実施する機会があります。
CiscoのCatalystスイッチなども同じような手順で復旧可能です。
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